思い描いていた雲上の園~鳥海山・月山①
思い描いていた雲の上の楽園~鳥海山・月山①
2019.8.3 鳥海山 新山(2,236m)/七高山(2,229m)
8月最初の週末、東北の名峰として知られる鳥海山・月山に行ってきました。関東から鳥海山の登山口まで、車で移動しても5時間以上かかります。その遠さと天候の難しさから、何度も行こうとしては断念していた憧れの山々です。
鉾立登山口~御浜小屋~御室小屋~新山山頂~七高山山頂~外輪山~御浜小屋~鉾立登山口
鉾立駐車場で夜明けを迎えた頃、日本海側は雲海に包まれていました。運転を交代しつつ、ここまで6時間ほど。もう少しうたた寝したい気もしますが、遥々ここまで来たのにガスに覆われてしまったら、まさに悲しみの旅。さぁ出発です。
目指す新山はあの奥でしょうか。結構距離がありますね。
花々が朝日を浴びて。
この日も色とりどりの花が咲いていて嬉しかったです。
早朝こそ涼しかったものの、ぐんぐん気温が上昇し、すぐに暑くなってきました。雪渓を見て気を和ませるものの、今後の暑さが心配です。
雪渓が融けた水なのか、雨水の残りなのか。時折小川や池塘があって、それらを眺めながら歩けるのが楽しいコースですね。
風にゆらゆら揺られて。
さて御浜小屋まで来ると、一度見てみたかった鳥海湖が眼前にあらわれました。青空と雲海があわさって、清々しく感じます。ここで風に吹かれつつ、一休み。
クルマユリが紅一点。
御田ヶ原付近は綺麗な石畳が続き、その道程に目を奪われました。日差しが強く写真は難しかったのですが、この付近や外輪山の"道が続いていく"画が、特に印象に残っています。
段々雲が上がってくるけど、間に合うかな。無事に進めれば、外輪山を一周するコースを考えているのですが、先はまだまだありそうです。
長く続く雪渓を横切ったり、
時々遡ったりしながら、
炎天の中を進んでいきます・・・。この日はまさに猛暑といえる暑い日でした。
御室小屋までは長い長い登りが続き、そこからは岩場を歩くようになります。
ここまで来ると外輪山の景観が楽しめるようになります。岩場から周囲を見回して風を感じると、とても爽やか。
そろそろ、あの先に見えるのが山頂かな?
と思いきや、岩の間に潜って進んでいくなど、最後まで面白いコースでした。
山頂!...の向かいの岩山。画的にこちらが好き。
帰路は胎内めぐりという、山頂直下に潜るコースを進みます。ここには安産のご利益があるとのことです。なるほど。
遠く、外輪山を歩む方々を眺めて。
さて、一度御室小屋に戻って時間を見てみたところ、七高山と外輪山コースに行けそうです。ただ相変わらずの猛暑なので、まずは雪渓で飲み物を冷やし、涼をとりつつ昼ご飯とすることにしました。
ちょっとよじ登るには急ですね。
外輪山&七高山側に登り返して雪渓を振り返ると、この傾斜。降りれないか悩んでいる方がいますが、結局引き返していかれました。
七高山の山頂が見えてきました。
後ろには外輪山の稜線がどこまでも続いています。
七高山からみた新山の様子。
山頂は込みあっていたので、いったんその奥を見てきます。
奥と雲海を眺めながら、くつろいで。
七高山の山頂はなんかいろいろ多かった。
それではお楽しみにしていた、外輪山の稜線を帰るとします。
外輪山の稜線と夏の雲を楽しみながら、のんびり下っていきます。行きに苦労しながら登ってきた登山道が向こう側に見えると、良く登ってきたもんだなぁと感心してしまうような道でした。心配していた雲ゆきはセーフ。今日はなんとか、雲に包まれる前に帰れそうです。
東北ならではの広大な感じが素敵ですね。
稜線を歩みながら、ついつい写真を撮ってしまう道。
最後の方は、徐々に雲があがってきましたね。
稜線の最後に。
今回選んだ、この鉾立登山口から新山、七高山をまわるこのコースでは、なかなかの距離を歩くこととなります。正直、炎天下のもと周遊するのはちょっとバテました。ただその疲れを上回る素敵な景色の連続。特に外輪山から一望できる、どこまでも続く稜線を見ながら歩くのは格別でした。
鳥海山には今回のコースのほか、さまざまなコースの選択肢があり、それぞれの見どころがあるようです。また夏だけでなく、別の季節に来てみるのも楽しみですね。
なお、下山して酒田の街まで戻ると、タイミングよく花火大会が開催されていました。坂田出身の友人がいるので詳細を聞いてみたところ、東北でも屈指の花火大会のようです。ただ関西出張から直接その足でここまで来たので、写真を撮るにも三脚は持っていなかった・・・残念。車からちょっとだけ花火見物を。
花火を見終えて月山の駐車場まで移動したところ、頭上には綺麗な星空が広がっています。車の上にカメラ置いて、なんとか一枚。振り返ってみると、星も花火も、久々に撮りました。シンと静まる駐車場で星を見上げて、東北まで来たんだなぁと感慨にふける、良い夜でした。
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