画を探して

ブログタイトルが決まらないので(仮)のつもりでしたが、そのままこのタイトルになりそうです。

冬の八甲田とあたたかな想い出~八甲田山

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冬の八甲田とあたたかな想い出~八甲田山

2017.3.19 八甲田山(1,584m) 

青森遠征の2日目は、待望の八甲田山です。前日は青森市内のホテルに宿泊したので、朝になったら早速、青森駅からバスに乗って、八甲田山ロープウェーの麓へと向かいました。

ただこの日は朝からお天気がいまいち。ロープウェーから覗く視界は厚い霧に覆われ、窓には強風が吹き付けているような状態。前日の撤退の記憶がまだ拭えない中、今日こそはと、天候の回復を祈りながらまずは赤倉山に向けて出発したのです。

八甲田山頂駅~赤倉岳~井戸岳~大岳避難小屋~八甲田大岳~仙人岱避難小屋~酸ヶ湯温泉 

▼1日目はこちら

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 出発した頃はガスに覆われて行く先の山も見えず、進路に不安を感じていたのですが、時間の経過とともに少しずつガスが抜けてきて、あたりはスノーモンスターだらけの世界になってきました。冒頭の1枚目は、そんな雪原から赤倉山を眺めた一枚。この2枚目は、赤倉山に登る途中の1枚です。

スノーモンスターのすぐ近くは雪が固まっていないことが多く、誤って踏み抜くとかなり埋まってしまいます。とはいえ、ここまで密集していると登り道を探すのにも手こずります。うねうねと迂回しながら、少しずつ上を目指していきます。

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赤倉岳の稜線に出ると八甲田周辺の山々が一望できます。こうやってみると、ロープウェーのおかげでだいぶ高いところまで来ていたのですね。そして上部には、こんな崖もあってちょっと緊張しました。もし右側に滑落したらえらいことに・・・。

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赤倉岳の山頂付近にて。この辺りはびっしりと凍てついていて、まさに異世界の模様です。この日は3月らしい穏やかな晴れでしたが、それでもかなりの風が吹いていて、こういった氷の世界ができるのも良くわかります。

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スッキリと晴れた日に登れて嬉しかったのが、一日中、この高田大岳が綺麗に見えていたこと。この鋭利な姿を見ると、ついつい何度も写真撮ってしまいます。

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赤倉岳から大岳を目指す間に、井戸岳を経由することとなります。この井戸だけは深く広い火口を伴っており、その火口はなかなかの急斜面。踏み外さないように気を付けながら、色々なシュカブラを見て回っていました。ここから見える大岳も素敵ですね。

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さて、この日は途中から、地元青森の登山家さんと意気投合してご一緒することに。どういった画を撮りたいか?といった写真の話に花を咲かせながら、ゆっくり撮影してまわっていました。

また、この八甲田をはじめとした東北の山々のこと、それぞれの自然や文化、見どころなどを色々と教えていただきました。この経験が、このあとも好んで東北の山々を巡っている動機になっているのかなと思います。

 

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さて、大岳直下にある避難小屋で一息ついてから、目的地である大岳を目指します。ただ山頂はすぐそこに見えるものの、登りはちょっと急。その上、これまで経験したことのないような厳しい寒風が吹きつけて、(本当に無事に登れるのか・・・?)と、雪山の経験が浅い私はちょっと焦っていました。そんな私を気にかけてか、「これくらい八甲田では普通だよ!頑張ろう!」と何度も励ましていただいて。それが本当に心強く、何とか山頂まで辿りつくことができました。

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山頂はもちろん暴風が吹き荒れていて、標識の裏にいないと飛ばされてしまいそうです。山頂から、うっすら見えるのは岩木山でしょうか。

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山頂からは南側に降りる予定だったのですが、同行の方によると、この風と雪の状態なら、東側に降りた方が良いのではないか、案内するよとのこと。もしかすると、不慣れな私を気遣って、より安全そうな方向を教えてくれたのかもしれません。そのアドバイスに従って、大岳から東側に降りることとします。

この東側の斜面はなかなか急で、これまで体験したことがない角度を前に、最初は恐る恐る降りていました。ただ雪は柔らかくしっかりと積もっており、徐々にズボズボと踏みながら降りるのに慣れて、気持ちよく降りていくことができました。

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麓に降りてからは大岳の南側を経由して、二人で酸ヶ湯温泉側を目指して歩いていきました。風さえなければ本当に穏やかに見えるのですが、実際はこの辺りでもかなり風が吹いていて、冬の厳しさを感じます。

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ちなみにご一緒いただいた方はシュカブラ撮影が目的とのことで、二人でいろいろと寄り道しては、シュカブラや氷像を撮り歩いてました。私はこの日アイゼンだったので、雪が深いところではちょっと埋まりながら撮影・・・。

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この時点でお昼すぎだったのですが、大岳に向けて歩いていく方もいらっしゃいました。すごいなぁ。

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この先、酸ヶ湯温泉まで下って行ったのですが、最後まで同行者の方にご一緒していただきました。この冬だけでも、もう何回も入山しているほど八甲田がお好きな方のようで、他の季節のこともいろいろと教えて頂きました。

ただ、のんびり話しながら下って行ったためか、酸ヶ湯温泉に到着した時には最終バスに間に合っておらず・・・温泉に入るのも楽しみにしていたのですが、それどころか、帰りの足に悩む状況。

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2人して暫く悩んでいたのですが、ちょうど温泉に来ていた、山が趣味というご夫婦の厚意で、ロープウェー山麓駅まで乗せて頂くことができました。さらにそこから、同行の方が車で青森駅まで送ってくださり、なんとか青森発の夜行バスに間に合いました。本当にお世話になりました。

温泉には入れなかったものの、風雪に凍えながら見た八甲田の雄大な景色、そして青森の方々のあたたかさ、想い出の旅となりました。