令和のはじめに~聖岳
令和のはじめに
2019.5.3-4 聖岳 (3,013m)
遠かった...。便ヶ島まで車で乗り込めていた頃と異なり、現在は芝沢ゲートから山頂まで、標高差2300m・28kmを歩かなければなりません。計画段階では聖岳・光岳と周回してみたいなーなんて気楽に考えていたのですが、実際に行ってみると西沢渡まで崩落ばかりの酷道だし、雪が増えてきたと思ったら、そこは踏み抜き地獄。時間いっぱい、体力いっぱいいっぱいでなんとか帰れましたという、いけども遠い、奥深い山でした。
5.3:芝沢ゲート~易老渡~便ヶ島~苔平~薊畑分岐~聖平小屋(泊)
5.4:聖平小屋~薊畑分岐~小聖岳~聖岳~小聖岳~薊畑分岐~芝沢ゲート
▼ 1日目
さて開始早々、車道が何か所か崩落しており、それぞれに迂回路が設定されています。自転車でショートカットを考える人も、そりゃおいていきますよね。
GW真っ只中とあって、麓は新緑がとても綺麗です。
あそこまで行きます・・・。
便ヶ島から西沢渡までの道は、元遊歩道、現酷道。ところどころ注意を要します。
まずは西沢渡のロープウェー(手動)に到着。まだまだ先は長いですが、ここで一息。
乗っている方がいたので、ちょっと上流を迂回して渡ることとしました。手動なので、待っていると結構長いのです。
モス平。
長い登りに疲れてきた頃、苔平の辺りから雪が出てきて足元の様子が一変します。ただ既に気温のせいで、踏み抜くこと踏み抜くこと。傾斜もなかなか激しいし、へとへとになりながら登っていきました。
ほとほと疲れ切った頃、山頂方向と聖平小屋方向に分岐する、薊畑に到着しました。ここまで来ると後は稜線。南アルプスの山々をのんびり満喫しながら、小屋を目指します。
聖平小屋について荷を下ろし、夕暮れをのんびり楽しんだら、初日はここまで。小屋近くの川から水も取れて一安心でした。
さて、あとはぐっすり寝るだけだったのですが、翌朝、暗闇の中でコンタクトを装着できるかちょっと心配になり、つけたまま寝ようとしたらまったく眠れず・・・。へとへとの状態で朝を迎えてしまいました。今思えば、寝る前にちょっと靴下が濡れていて、それが冷えたのも原因かもしれません。
▼ 2日目
ということで、朝から疲れた状態で、山頂を目指すことに。この体力で山頂まで行けるのかなぁと悩みつつ、無理しない程度のスピードで進みます。
聖岳の大斜面にも陽があたってきました。ここから見た時はどの斜面を登るんだ・・・と溜息をつく思いでしたが、行ってみればなんとかわかります。といいつつ、2回ほどルートをミスって浮石だらけの場所に出て、慌てて戻った記憶が。
時には雪の斜面を、時にはザレザレの斜面を踏みしめて、もうひと頑張り。
なんとか到着できました。奥には南アルプスの盟主、赤石岳の雄姿が望めます。
もちろん帰りも踏み抜きに、
酷道が待ってました・・・。
最後のロードまで、なかなか堪えました。
まさに春山といった様相だった聖岳。序盤こそ新緑になごみながら歩いていましたが、噂にたがわぬ距離と登降に疲れ切った2日間でした。ただその甲斐あって、稜線に出てからはまさに納得の画が続きます。
もし、ここで天気が悪かったら本当に心が折れそうだ・・・。またこの山域に来ることがあれば、お天気だけは厳守したい。そう思える旅でした。
次こそは楽して景色綺麗なハイキングを・・・。